はじめに
Netflixオリジナルシリーズ「極悪女王」。は、1980年代の日本女子プロレス界を舞台に、伝説のヒールレスラー、ダンプ松本の人生を描いた感動のヒューマンドラマです。社会現象とまでなった女子プロレスブームの裏側で、彼女は何を思い、何と闘っていたのか。本作は、当時の熱狂と興奮を鮮やかに蘇らせると共に、一人の女性の壮絶な生き様を描き出します。
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そして、このドラマをさらに盛り上げているのが、音楽の存在です。今回は、ドラマ「極悪女王」の音楽の魅力に、主題歌や劇伴、そして挿入歌の観点から迫っていきたいと思います。
Awichが歌う主題歌「Are you serious?」が作品の世界観と完璧にシンクロ!
まずは、ドラマのオープニングを飾る主題歌「Are you serious?」について。こちらは、今話題のラッパー、Awichが書き下ろした楽曲です。
Awichといえば、その力強いメッセージ性と、唯一無二の存在感を放つラップスタイルで、現代の音楽シーンを牽引するアーティストの一人。彼女が本作のために書き下ろした「Are you serious?」は、まさにダンプ松本の生き様を体現したかのような、パワフルで挑発的な楽曲に仕上がっています。
「Are you serious? あんた本気?」
冒頭から繰り返されるフレーズは、社会の常識や偏見に立ち向かう、ダンプ松本の力強い意志を表現しているかのよう。そして、重厚なビートに乗せてAwichが紡ぎ出すリリックの一つ一つが、私たちに「あなたは、本当に自分の心に正直に生きていますか?」と問いかけてくるようです。
この楽曲は、ドラマ本編の過激なシーンや、ダンプ松本の生き様と重なり合い、観る者の心を激しく揺さぶります。ドラマを観終えた後も、耳から離れない中毒性も魅力の一つと言えるでしょう。
80年代の懐かしさと新しさが融合した劇伴にも注目!
主題歌だけでなく、ドラマを彩る劇伴(BGM)にも注目です。本作の音楽を担当するのは、映画やドラマ、アニメなど、幅広いジャンルで活躍する作曲家、木村秀彬氏。
木村氏は、本作の劇伴において、80年代の音楽テイストをふんだんに取り入れながらも、現代的なアレンジを加えることで、ノスタルジックでありながら、新鮮味を感じさせるサウンドを生み出しています。
例えば、試合シーンでは、80年代を代表するシンセサイザーの音色や、激しいギターリフが印象的なロックサウンドが使われており、当時の熱狂と興奮を見事に再現しています。
一方で、ダンプ松本の心情の変化や、登場人物たちの繊細な感情を描写するシーンでは、ピアノやストリングスを中心とした、美しくも切ないメロディーが流れ、ドラマに深みを与えています。
劇中歌にも注目!ダンプ松本の生き様と重なる名曲の数々
ドラマ「極悪女王」では、主題歌や劇伴だけでなく、劇中で使用されている楽曲にも注目です。特に、ダンプ松本の入場テーマ曲として使用されている「極悪同盟のテーマ」は、一度聴いたら忘れられないインパクトがあります。
この楽曲は、1985年に発売されたダンプ松本自身のアルバム「極悪」に収録されている楽曲で、今回ドラマのためにリアレンジされています。重厚なギターサウンドと、一度聴いたら耳から離れない中毒性のあるメロディーは、まさに“極悪女王”の異名にふさわしい迫力。
その他にも、ドラマの随所で、80年代を代表するヒット曲が使用されており、当時を知る世代にとっては懐かしさを、若い世代にとっては新鮮な魅力を感じることでしょう。これらの楽曲が、ドラマの世界観をより一層盛り上げ、視聴者の心を掴んで離しません。
音楽を通してより深く「極悪女王」の世界を楽しもう!
今回は、Netflixドラマ「極悪女王」の音楽の魅力について、主題歌、劇伴、挿入歌という3つの観点から解説しました。Awichの力強いメッセージが込められた主題歌、80年代の空気感を見事に再現した劇伴、そして、ダンプ松本の生き様と重なる劇中歌の数々。
これらの音楽は、ドラマの世界観をより深く、より豊かに彩り、視聴者に強烈な印象を与えます。ぜひ、ドラマ本編と合わせて、音楽にも耳を傾けてみてください。きっと、新たな発見があるはずです。
そして、ドラマを観終わった後も、主題歌「Are you serious?」や劇中で使用された楽曲を聴き返すことで、「極悪女王」の世界に浸ることができるでしょう。
さらに、ドラマ内では、ダンプ松本自身の音楽活動にもスポットが当てられています。劇中では、彼女が歌手デビューするエピソードや、レコーディング風景なども描かれており、当時の時代背景や、彼女の意外な一面を垣間見ることができます。
特に印象的なのが、彼女が唯一リリースしたアルバム「極悪」の制作秘話。当時、坂本龍一や44MAGNUM、ムーンライダーズといった、日本の音楽シーンを代表する豪華アーティストたちが楽曲を提供していたというエピソードは、彼女のカリスマ性と、時代を超えた影響力を物語っています。
「極悪女王」は、単なるプロレスドラマの枠を超え、音楽を通して1980年代という時代を鮮やかに描き出すとともに、ダンプ松本という一人の女性の生き様を深く掘り下げています。彼女の生き様は、現代を生きる私たちにとっても、多くの共感と感動を与えてくれるでしょう。
Netflixで配信中の「極悪女王」。ぜひ、その目で、耳で、そして心で、彼女たちの熱き闘いを体感してください。