2012年|第1期の誕生と大ヒット
「最後から二番目の恋」は2012年1月12日から3月22日まで、フジテレビ系「木曜劇場」枠で放送されました。小泉今日子と中井貴一のW主演で、二人にとっては1995年のフジテレビ月9ドラマ「まだ恋は始まらない」以来17年ぶりの共演となりました。
古都・鎌倉を舞台とした45歳独身女性と50歳独身男性が繰り広げる恋愛青春コメディという設定で、脚本は岡田惠和が担当。平均視聴率は14.2%を記録し、大人の恋愛ドラマとして高い評価を受けました。
物語は、テレビ局のドラマ制作部で働く吉野千明と、鎌倉市役所の観光課で働く公務員・長倉和平の出会いから始まります。お隣同士でありながら、なかなか縮まらない距離感、不器用な大人たちの心の機微が丁寧に描かれました。
同年11月にはスペシャル版「最後から二番目の恋 2012年秋」も放送され、手がけたドラマの低視聴率から仕事を干された千明の苦悩が描かれました。
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2014年|続編のパワーアップと受賞
2014年4月17日から6月26日まで、第2シリーズとして「続・最後から二番目の恋」が放送されました。こちらも木曜劇場枠での放送で、平均視聴率は12.9%とさらに安定した人気を示しました。初回14.0%で始まり、高視聴率をキープし続けたのです。
この第2期では、小泉今日子が第81回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で主演女優賞を、岡田惠和が東京ドラマアウォード2014で脚本賞を受賞しました。「丁寧で品のあるラブコメの最高峰」と評価され、大人の会話劇とユーモアが高く評価されました。
最終話では全主要キャストが長倉家に次々と現れ、ラストではべろべろに酔っ払った和平と千明が互いに本音を語り合い将来を約束するという、恋愛ドラマにはあり得ないファンキーな結末となりました。このエンディングが視聴者の記憶に強く刻まれています。
エンディングテーマは中井と小泉が歌う「T字路」で、カバーイラストは同じく鎌倉を舞台にした夫婦の恋愛模様を描いた漫画「菜」の作者・わたせせいぞうが担当しました。
11年の空白期間と時代の変化
2014年の第2期から2025年の第3期まで、11年という長い空白期間がありました。この間、テレビドラマを取り巻く環境は大きく変化しています。
2014年当時はまだテレビのリアルタイム視聴が主流でしたが、2025年にはTVerなどの配信サービスが一般化し、視聴スタイルが多様化しました。実際、第3期は視聴率では第1期・第2期に及ばないものの、TVerお気に入り登録数では春ドラマトップの127万台を記録しており、配信時代における新しい評価軸での成功を収めています。
また、この11年の間に出演者たちも実際に年齢を重ねました。小泉今日子は45歳から59歳へ、中井貴一は50歳から63歳へ。このリアルな時間経過が、物語に説得力と深みを与えています。
2025年|月9枠への移行と新たな挑戦
放送枠の変更が持つ意味
第3期「続・続・最後から二番目の恋」は2025年4月14日から6月23日まで、月9枠で放送されました。木曜劇場から月9への移行は大きな変化です。月9枠はフジテレビの看板枠であり、より幅広い視聴者層を狙った編成と言えます。
初回は15分拡大の21時00分から22時09分まで放送され、平均視聴率は世帯9.4%、個人5.5%を記録。近年の月9ドラマの初回視聴率が軒並み7%台だったことを考えると、かなり健闘したスタートとなりました。
視聴率推移と評価
第3期の視聴率は初回9.4%から徐々に下降傾向を示し、平均7%台で推移しました。最終回は世帯8.2%、個人4.8%を記録しています。数字だけ見ると第1期・第2期には及びませんが、視聴環境の変化を考慮する必要があります。
2025年春ドラマ全体で見ると、平均視聴率は阿部寛主演「キャスター」の10.9%に次ぐ2位の成績でした。月9枠としては十分な数字であり、安定した人気を示したと言えるでしょう。
シリーズを貫くテーマと魅力
不器用な大人たちの人生肯定
シリーズ全体を通じて一貫しているのは、「不器用な人生を、それでもハッピーに生き抜く大人たち」というテーマです。完璧ではない、むしろ欠点だらけの登場人物たちが、それでも懸命に生きる姿に多くの視聴者が共感しました。
「こんなふうに年を重ねたい」「寂しくない大人なんていない」というセリフは、視聴者の心に深く刺さり、SNSで何度も引用されています。
鎌倉という変わらぬ舞台
13年間を通じて変わらない舞台が鎌倉です。海、極楽寺駅、長倉家の食卓。この安定した舞台設定が、シリーズに帰ってくる場所としての安心感を与えています。鎌倉の穏やかな空気感が、物語全体を優しく包み込んでいるのです。
岡田惠和脚本の一貫性
3作すべてを岡田惠和が脚本を担当していることも、シリーズの統一感に貢献しています。余白で語る人生の深み、セリフに頼らない演出、人間関係の絶妙な距離感。これらは岡田脚本の特徴であり、シリーズを通じて受け継がれてきました。
続編への期待|視聴者が求め続ける理由
第3期最終回では「またいつの日か……鎌倉で」というメッセージが表示され、視聴者からは早くも「続続続」を求める声が上がっています。
なぜこれほどまでに続編が求められるのか。それは、このシリーズが「人生の応援歌」だからです。ただの恋愛ドラマではなく、人生の折り返しに、そっと寄り添う物語として機能しているのです。
岡田惠和は2025年3月のインタビューで「この二人の物語には、まだ『間』がある気がしている」と語っており、制作陣の中にも続編への思いがあることが伺えます。13年間愛され続けたシリーズの今後に、注目が集まり続けています。


