2023年公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と、その続編として2026年に公開された『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』。任天堂とイルミネーションが手を組んだこの2作は、原作ゲームへの敬意を込めた小ネタの数々と、兄弟・親子の絆を描く物語の両輪で高く評価されている。本記事では2作のストーリーと見どころを、結末を含むネタバレありで詳しく解説していく。未鑑賞の方はご注意いただきたい。
【作品基本情報】2作品の比較
| ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー | ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー | |
|---|---|---|
| 日本公開日 | 2023年4月28日 | 2026年4月24日 |
| 上映時間 | 約94分 | 約99分 |
| 監督 | アーロン・ホーバス/マイケル・ジェレニック | アーロン・ホーバス/マイケル・ジェレニック |
| 脚本 | マシュー・フォーゲル | マシュー・フォーゲル |
| 主な新キャラクター | マリオ、ルイージ、ピーチ姫、クッパ、キノピオ、ドンキーコング | ヨッシー、ロゼッタ、チコ、クッパJr.、フォックス・マクラウド |
| 物語の軸 | 兄弟の再会と救出 | ロゼッタ救出と姉妹の再会 |
【1作目】ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのストーリー
【序盤】土管の先の異世界
ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟マリオとルイージは、独立を目指してCM撮影に挑むものの空回りが続く日々を送っていた。ある夜、街で起きた水漏れトラブルの解決に向かった2人は、謎の緑色の光を放つ土管に吸い込まれ、キノコ王国とクッパ王国という2つの異世界へとそれぞれ迷い込んでしまう。ルイージはクッパの軍勢に捕らえられ、一方のマリオはキノピオに導かれてピーチ姫と出会う。
【中盤】特訓とドンキーコングとの共闘
マリオはピーチ姫のもとで過酷な特訓を受け、スーパーキノコやファイアフラワーの力を使いこなせるようになっていく。弟を救うため、ジャングル王国の統治者であるドンキーコングにも協力を仰ぐが、当初は反発される場面もある。しかしレースやバトルを通じて信頼関係を築き、最終的にはドンキーコングもクッパ討伐に加勢することになる。
【クライマックス】レインボーロードの追跡劇と兄弟の再会
クッパは強奪した願いの星を使ってピーチ姫との結婚を強要しようとする。マリオたちはレインボーロードでのカーレースさながらの追跡劇を経てクッパの城へ突入し、激しい攻防の末にクッパを打ち破る。そして最後は、離れ離れになっていたマリオとルイージが固く抱き合い、兄弟としての絆を取り戻すところで物語は幕を閉じる。
【見どころ1】原作ゲームを再現した小ネタの数々
本作最大の見どころは、シリーズファンほど反応したくなる小ネタの密度である。マリオとルイージが冒頭で見るテレビCMの舞台「パンチアウト・ピッツェリア」の内装には、格闘ゲーム『パンチアウト』のキャラクターが飾られており、レインボーロードでのカーレースは『マリオカート』そのものの演出で再現されている。こうした引用は単なるファンサービスにとどまらず、ゲームで味わってきた高揚感を映像として翻案する仕掛けとして機能しているのではないだろうか。
【見どころ2】マリオとルイージ、兄弟の絆
物語の軸にあるのは、離れ離れになった兄弟が再び手を取り合うまでの過程である。気弱な性格のルイージが、兄を信じて最後まで諦めない姿を見せる場面は、単純な勧善懲悪を超えた家族愛の物語として、多くの観客の胸を打ったといえるだろう。
【2作目】ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービーのストーリー
【序盤】ヨッシーとの出会いとロゼッタ誘拐
前作から時が経ち、マリオとルイージはキノコ王国で平穏な配管工稼業を続けながら、依頼先のピラミッド内部で卵から孵った新たな相棒ヨッシーと出会う。同じ頃、宇宙のほうき星の天文台で星の子チコたちと暮らすロゼッタのもとに、クッパの息子クッパJr.が操る巨大ロボット「メガレッグ」が襲来する。ロゼッタはチコを守ろうとしたことで捕らえられてしまい、クッパJr.は彼女の力を、銀河を滅ぼす大砲の動力源にしようと目論む。
【中盤】ピーチ姫の旅立ちと宇宙での冒険
キノコ王国ではピーチ姫の誕生日パーティーが開催されるが、彼女は本当の誕生日や出自を知らないことに漠然とした寂しさを抱えていた。そこへロゼッタが逃した1匹のチコが飛来し、「ママを助けてほしい」と懇願する。ピーチ姫はキノピオを連れて宇宙へ旅立ち、マリオ・ルイージ・ヨッシーも後を追う。道中では『スターフォックス』のフォックス・マクラウドが囮となって一行を援護するなど、任天堂の枠を超えたゲストキャラクターたちが冒険を彩る。
【クライマックス】姉妹の再会と大砲の無効化
終盤、スペースジャンクギャラクシーに潜入したマリオたちはクッパ・クッパJr.と激突する。力を吸われ瀕死となったロゼッタのもとにピーチが駆け寄ると、2人が持つ「ギャラクシーを統べる力」によって星は緑豊かな姿へと生まれ変わり、大砲は無効化される。そしてこの場面で、ロゼッタとピーチ姫が実は星から生まれた姉妹であったことが明らかになる。この設定はゲーム未登場の映画オリジナル要素であり、シリーズを知るファンほど驚かされた展開だったのではないだろうか。
【見どころ1】ヨッシー・ロゼッタら新キャラクターの活躍
本作では前作ラストで卵として登場したヨッシーが正式に仲間入りするほか、『スーパーマリオギャラクシー』からロゼッタとチコたち、敵側にはクッパJr.が新たに参戦する。さらに『スターフォックス』のフォックス・マクラウドや、カジノの主マムー、ミツバチ王国の女王ハニークイーンといったゲスト的なキャラクターも登場し、マリオシリーズという枠を超えた任天堂オールスターの様相を呈している。アイスマリオやカエルルイージ、定番の砂漠ステージに登場するマメクリボーとカロンなど、歴代作品を遊んできた観客ほど気づく細部の作り込みも随所に光る。
【見どころ2】クッパ親子の絆と、ロゼッタ・ピーチ姉妹の再会
前作で完全な悪役だったクッパが、本作では小さくされてマリオたちに世話をされる中で徐々に態度を軟化させていく描写が印象的である。しかし終盤、息子クッパJr.の一途な想いに心を動かされ、再び父として立ち上がる場面は、単純な改心では終わらない親子関係の複雑さを描いているといえるだろう。一方、長らく離れて暮らしていたロゼッタとピーチ姫が姉妹として抱き合う再会の場面は、本作屈指の感動シーンとして多くの観客の記憶に残るシーンとなった。
【2作を通して見えてくるテーマ】
1作目が「兄弟の絆」を軸にした王道の救出劇であったのに対し、2作目は「家族の再会」というテーマをより広いスケールで描き直している点が興味深い。クッパとクッパJr.、ロゼッタとピーチという2組の親子・姉妹が対になるように配置されている構成は、単なる規模拡大だけではなく、シリーズとしてのテーマの深化を意図したものではないだろうか。ゲームファンにとっては小ネタ探しの楽しさ、映画ファンにとっては家族の物語として、それぞれ異なる角度から楽しめる2部作に仕上がっている。
【参考情報】
本記事の内容は、各種公開情報および鑑賞者のレビューをもとに構成している。なお、続編の展開などは今後変更・追加される可能性がある点にご留意いただきたい。

