映画「母性」の結末の意味がわからなかった方に、実は結末が怖いことを解説します。最後の結末が生ぬるいハッピーエンドでイヤミスではなかった。
映画母性の公式サイトには「一つの事件。母と娘二人の語り手。物語はあなたの証言で完成する。」と説明があります。
この言葉がカギです。
原作の小説家・湊かなえさんが大好き!
そこで、映画母性の結末の疑問に答えます。
- 映画「母性」の結末の意味は実は怖い
- 生ぬるいハッピーエンドでイヤミスじゃなかった
- 結末の意味がわからない
結末の意味やあなたの証言で完成するの意味がわかると、ものがたりのすごさがわかります。
映画「母性」の撮影は、実はドラマ「ハコヅメ」の前で、「やっと仲良くなれたと思った」と戸田恵梨香さんが「僕らの時代」で話してました。
映画母性の結末は怖い!意味がわからない方に解説
映画「母性」の結末の意味は実は怖い
映画「母性」の最後の結末は、清佳(永野芽郁)は死んでなかった。
女子高生が自殺した事件に興味を持っていた教師は、清佳でした。
清佳は、結婚して妊娠中です。
ルリ子は、不倫相手と逃げたのに戻ってきた夫を許して受け入れて、認知症になった義母(高畑淳子)に頼られて生活している。
なんかぬるいハッピーエンド?ハッピーエンドなのか?と思いましたよね。
しかし、清佳は、生まれてくる子供への気持ちを語ります。
「自分が母親に望んでいたことを全てしてあげたい。愛してすべてをささげる。」
子どもにとっては重いし、もう怖い!
そして、清佳はドアの向こうに母親のルリ子(戸田恵梨香)が待っていると思うだけで幸せ。
永遠に母親への愛を受け入れられなくても、自分に子供ができても母親ルリ子の愛にこだわってしまう清佳
ルリ子が母親(大地真央)を大好きだったように…
母親への愛の執着が怖い!
この関係は娘が生まれるたびに、代々受け継がれていくと思うと怖い結末です。
湊かなえさんは母性を書いたら、小説家を辞めてもいいと言ったくらいの力作です。小説で読むと深い感情がわかります。
物語はあなたの証言で完結するの意味
しかし、この物語は娘の立ち位置で見るか、母親の立ち位置で見るかでガラッと変わります。
そこが、「物語はあなたの証言で完結する」ところです。
娘を愛せない母親のルリ子がひどい人間で、愛されたい清佳が可愛そうな子供と思って、清佳の言うことを信じていませんか?
「母親ルリ子の証言」と「娘の清佳の証言」は、客観的に見た事実ではなくて、それぞれの目線から見た事実です。
それぞれの思いで勝手な解釈をして、事実が歪んでたり…
ルリ子の性格や義母の態度も実は、そんなにひどいものではなく、感情が入って盛られている場合もあります。
ですから、どちらの証言が完全に嘘でもなく、本当でもない。
それぞれの目線で見たもの、感じたものです。
そこで、第三者のあなたが客観的に見た「あなたの証言で物語が完結する」
娘、母親どちらの立ち位置に立って見るか、どちらに共感するか、公平な立場で見るかによって変わります。
また、母親に愛されたか、母親の愛を感じられず諦めたか、今も母親の愛に執着しているか、あなたと母親との関係でも見方が変わります。
あなたが母親の場合は、娘を愛しているか、娘との関係で見方が変わります。
私は、母親の愛をあまり感じられず育って、母親の愛を諦めたので、ルリ子や清佳の気持ちに共感できません。
しかも、私の子供は息子なので、全く共感できません。
この機会に映画「母性」を娘と見て、母性について話し合うのもいいかもしれません。
湊かなえさんは母性を書いたら、小説家を辞めてもいいと言ったくらいの力作です。小説で読むとさらに深い感情がわかります。