はじめに
1990年代に一世を風靡したバスケットボール漫画「SLAM DUNK」。2022年12月、その最新映画映画『THE FIRST SLAM DUNK』。が公開され、大きな話題となりました。
本作で高い評価を受けている要素の一つが、音楽です。本記事では、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の音楽に焦点を当て、作品の世界観をより深く、より鮮やかに彩る、その魅力を解説していきます。
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音楽を手掛けた二組のクリエイター
映画『THE FIRST SLAM DUNK』の音楽は、異なる個性を持つ二組のクリエイターによって創り上げられました。
1. 映画音楽の重鎮：武部聡志
これまで数々のドラマや映画音楽を手掛けてきた、日本を代表する作曲家の一人である武部聡志氏が、本作の音楽を担当しています。
代表作には、「ウォーターボーイズ」「のだめカンタービレ」「BE LOVE」などがあり、繊細かつドラマティックな音楽で、映像作品に情感と深みを与えてきました。
本作においても、武部氏の音楽は、キャラクターの心情や試合の緊張感、感動を、より一層際立たせる役割を果たしています。
2. ロックバンド「10-FEET」
エネルギッシュなサウンドと熱いライブパフォーマンスで人気の3ピースロックバンド、10-FEETが、本作の主題歌と劇伴を担当しています。
代表曲には「RIVER」「goes on」などがあり、若者を中心に幅広い世代から支持を集めています。
10-FEETの音楽は、本作のスピード感あふれるバスケットボールの試合展開と見事に融合し、観客に興奮と高揚感を与えています。
映画を彩る主題歌＆挿入歌
映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、主題歌と挿入歌が、物語を盛り上げ、観客の感情を揺さぶる重要な役割を担っています。
オープニング主題歌：The Birthday「LOVE ROCKETS」
ミッシェル・ガン・エレファントの解散後、チバユウスケ氏が結成したロックバンド、The Birthdayの「LOVE ROCKETS」が、オープニング主題歌として採用されました。
疾走感あふれるロックサウンドが、これから始まる物語への期待感を高めるとともに、「SLAM DUNK」の世界観を見事に表現しています。
エンディング主題歌：10-FEET「第ゼロ感」
エンディング主題歌には、10-FEETの「第ゼロ感」が起用されました。
試合の激闘を思わせる力強いサウンドと、どこか切ないメロディー、そして、心に響く歌詞が、映画の余韻をより深く、そして長く残します。
劇伴音楽： 10-FEETの楽曲が試合をさらに熱くする！
本作の劇伴音楽も、10-FEETが担当しています。
彼らの楽曲は、試合シーンを中心に使用され、そのスピード感と迫力のあるサウンドが、試合の臨場感をさらに高めています。
音楽が演出する、試合の臨場感とキャラクターの心情
映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、音楽は単なるBGMとしてではなく、映像と一体となって、物語をより深く、より感動的に演出する重要な役割を担っています。
1. 試合シーン： 音と映像で表現される、緊張感と高揚感
バスケットボールの試合シーンでは、10-FEETの楽曲が使用され、そのスピード感と迫力のあるサウンドが、試合の臨場感をさらに高めています。
ドリブルのリズム、ボールがネットを揺らす音、観客の歓声、そして選手たちの息づかい。
これらの音が、10-FEETの音楽と組み合わさることで、観客はまるで試合会場にいるかのような、圧倒的な臨場感を味わうことができます。
また、試合の重要な場面では、音楽のテンポや音量を変化させることで、緊張感や高揚感を効果的に演出しています。
観客は、自然と手に汗握り、試合の行方を見守ることになるでしょう。
2. キャラクターの心情描写： 音楽が深める、心の機微
音楽は、キャラクターの心情描写においても、重要な役割を果たしています。
例えば、宮城リョータが過去のトラウマと向き合うシーンでは、静かで切ないメロディーの音楽が使用され、彼の心の痛みや葛藤がより深く表現されています。
また、三井寿がバスケットへの情熱を再燃させるシーンでは、力強くもどこか哀愁を帯びた音楽が流れ、彼の複雑な心情を表現しています。
このように、映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、音楽がキャラクターの内面世界を表現する重要な要素として機能しており、観客は、音楽を通してキャラクターたちの感情により深く共感することができます。
まとめ：音楽と映像の融合がもたらす、新たな「SLAM DUNK」体験
映画『THE FIRST SLAM DUNK』の音楽は、単なるBGMの域を超え、物語と密接に関係し、観客の感情を揺さぶる重要な役割を担っています。
武部聡志氏と10-FEET、異なる個性を持つ二組のクリエイターによる音楽は、見事に融合し、唯一無二の世界観を作り上げています。
ぜひ、映像と音楽の完璧な融合によって実現した、新たな「SLAM DUNK」の世界を体感してください。
