映画「対峙」(アメリカ版のタイトルはMass)は実話?高校の銃乱射事件には実話のモデルがあります。43の映画賞を受賞して、世界の映画祭で大絶賛されている映画「対峙」が2023年2月10日に日本で公開されます。
そこで、映画「対峙」の疑問に答えます。
- 映画「対峙」は実話なの?
- 銃乱射事件にモデルはある
- パークランド銃乱射事件とは
対峙の脚本と監督を務めるフラン・クランツさんは、俳優としても活躍していて、対峙は初監督作品です。
映画の中では、銃乱射事件の回想シーンは描かれていませんので、残虐な映像を見ることはありません。
事件の内容は、徐々に詳細が明らかになって、会話から想像する形になります。
映画対峙は実話?銃乱射事件のモデルはある?
映画対峙の銃乱射事件は、実話ではありません。
しかし、銃乱射事件のモデルがあることを対峙の脚本と監督を担当したフラン・クランツさんが公式サイトで語っていました。
映画対峙は、2018年にアメリカのパークランドにあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高等学校で起きた銃乱射事件に着想を得ています。
この事件のニュースで泣きながらインタビューに答える⽗兄の⾔葉に激しく心を揺さぶられて、事件について深く掘り下げるようになる。
事件に関する報告書を読むうちに、犯人の両親と犠牲者の両親との会談に関する記述に出会ったことがきっかけです。
マージョリー・ストーンマン・ダグラス高等学校銃乱射事件とは
2018年2月14日午後3時頃にアメリカのパークランドにあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高等学校で発生した銃乱射事件。
犯人は、高校を退学処分されていた19歳の元生徒で、校内に侵入して火災報知器を作動させ、生徒が逃げようと避難しているところにAR-15ライフルを乱射しています。
犯人は、5つの教室に銃を乱射して、生徒と教職員17人が死亡しています。
警察の取り調べに対して、攻撃を指示する声を聴いたと供述したり、うつ状態で治療を受けていたり、自閉症の経歴も明らかになりました。
裁判では、罪を認めて謝罪し、虐待を受けていた生い立ちや精神疾患と発達の遅れに苦しんでいたことも判明します。
しかし、2022年11月2日、フロリダ州地方裁判所は、殺人罪に問われた犯人に対して、仮釈放なしの終身刑の判決を言い渡しました。
映画と実際の事件の違い
映画では銃撃事件の犯人は、高校の生徒で事件後に自殺したことになっていますが、モデルになった事件で犯人は退学した元生徒で事件後裁判で終身刑になっています。
事件の犯人の母親は、売春婦だったり、薬物中毒だったということが、犯人の妹によって証言されていますが、映画の両親は父親がスーツ姿で印象が全く違います。
2組の夫婦の映像を見た時に、スーツ姿の父親の方が被害者家族と思いましたが、加害者家族でした。
それぞれの家庭環境にも興味がわきます。
映画対峙のあらすじをネタバレ
アメリカの高校で銃乱射事件が起きて6年後、ペリー夫妻はいまだに息子の死を受け入れられません。
セラピストの勧めで、加害者の両親と話すことになって、教会に併設された密室を訪れる被害者と加害者の二組の夫婦
ペリー夫人が「息子さんについて何もかも話してください」と言ったことで、会話が始まります。
息子たちに何があったのか、事件の詳細が次々に明るみになっていく。
密室で行われている会話、前半は被害者の両親は加害者の両親を責める形になります。
一歩間違えたら、この密室でも事件が起きる可能性もある緊張感の中、会話が進みます。
4⼈の会話だけで、それぞれの息⼦の成⻑、家族との関係、銃乱射事件の現場の状況までが、まるですぐ側で⽬撃しているかのように想像できる。
立場が真逆の2組の夫婦の会話にゴールなど全く見えません。
しかし、後半からは被害者夫婦が加害者夫婦を許す展開に…
映画の評価サイトでは、最後の結末に感情が揺さぶられると大絶賛している人が多いです。
なぜ、被害者家族は加害者家族を許すことができたのか
緊張感あふれる4人の会話劇を実際に観てください。